探索医療検証部は、「難治性疾患の治療成績を向上させる」という目標を掲げ、医師・研究者による臨床試験・研究の運営管理を支援している。計画・プロトコル作成段階では、研究の倫理的・科学的妥当性、実施可能性などを客観的に評価し、実施段階では、臨床試験の質管理に必須であるデータ管理、モニタリング、統計解析などを探索医療開発部(主任研究者)、各診療科/探索医療臨床部(試験責任医師/試験分担医師)とは独立した立場で行っている。スタッフとしては、専任の試験指導医師の下に、生物統計家、データマネジャー、システム担当者、統計解析担当者、モニター、運営事務担当者を配置している(http://kutrc.org)。
平成17年度は前年度に引き続き、GCP(Good Clinical Practice:医薬品の臨床試験の実施の基準)に準拠した医師主導治験の実施体制を確立するために、探索医療センターが治験のスポンサーとなる場合のSOP((Standard Operating Procedure:標準業務手順書)の整備に従事した。 20種類のSOP(プロトコル委員会、臨床研究実施計画書作成、説明文書・同意文書作成、試験薬/試験製品概要書作成、プロジェクト略名・臨床試験実施計画書コード、重篤な有害事象報告・対応、モニタリング、健康被害補償、SOP作成、独立データモニタリング委員会、監査、治験薬交付・回収、総括報告書作成、開発業務受託機関への委託、安全性情報、症例登録、データの品質管理、統計解析、ランダム化、記録の保存)を完成させた。また、トランスレーショナルリサーチの最適な研究デザイン(主に、ベイズ流デザイン、代理エンドポイントの評価)を臨床的および統計的観点から検討し、成果の一部を公表した。
平成17年10月1日よりイーピーエス株式会社と共同研究プログラム「電子
臨床試験/アウトカムリサーチ (e-clinical trial/outcomes research)システムの開発に関する研究」を開始し、臨床試験およびアウトカムリサーチを効率的に実施するために、外来化学療法部と共同で病院電子カルテシステムなどと連携した電子データ収集システムの構築に着手した。
平成18年2月24日には、「第4回京都大学臨床試験研修会」を主催し、70名を超える臨床研究に携わる本学の医師、研究者を対象として「治験とは何か
」、「医師・研究者が医師主導治験を実施するためには何が必要か」、「SOP」について討議を行った。先端医療振興財団・臨床研究情報センターと共同で作成した「臨床研究実施計画書作成要領」などを配布し、臨床研究実施計画書を作成する計画段階で十分な検討を行うことの重要性について詳説した。
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